活字からのインプットの試行錯誤

活字によるインプットの限界を感じる。

昔から読むのが遅いこと、読解力の低さが悩みだった。とにかく本一冊に目を通して読了すれば、達成感は感じられるが、数日したら何も残っていないことも少なくない。これでは、読んでいないのと一緒だ。

読書に関する本が好きで、みんなどうやって本の中身をインプットし活用しているのかが気になって、すぐに手にとってしまう。書いてあることは、大筋共通している。その一つが、全部読まなくてもよいということ。たしかに、自分に必要な箇所だけ見つけて読むに越したことはないが、なんか怠けた気や損した気がしてしまう。それから、本に線を引いたり、そこにメモをしながら読むという方法。試しに、ブックオフで買った(汚しても気にならない)実用本については実践してみると、たしかに吸収した感はある。かつての試験勉強の感覚が蘇る。ただ、なかなか新品の本に線を引くのは勇気がいる。だからと言って、ノートにメモをしながら読むのも集中力が途切れてしまう。

本ではないが、試しに新聞の電子版で気になる記事をプリントアウトし、のちに精読し、それを分類わけすることにしてみた。これは案外多くの記事がストックされていくが、なかなか日々のスピードに追いつかず、できる時だけやることになり、毎日は続かない。それに、トナーの消耗が早く、コスト高になってしまう。

ある人から、書籍を買うより、論文をネットで検索しプリントアウトして読んでいるという人がいた。これは面白いと思った。研究者による論文なので、論理的な文章かつ結論が提示されていて、かつ1テーマにフォーカスされている。この時に重要なのは、検索するキーワードと、何を知りたいかが明確になっていることだ。本を選ぶのと同様、探すのに時間がかかる。

こうして試行錯誤を繰り返しながら、現段階で一番よいと感じている方法は、書籍に関しては同じものを繰り返し読むということだ。本の内容は一回読んだくらいでは、なかなかわからない。前に書いていたことは忘れるし、とにかく読み切ることが目的化しがちだからだ。専門書や小説にしても、だいたい一回目を通したら、さようならということが多い。ただ、二週目に入ると読み方が変わることもある。受験勉強のように、参考書は浮気せずに、何度も繰り返すことが肝要な気がしている。

あとは、好きな書き手を見つけて、それを追いかけることで、その定着度を上げる方法もある。反対に、無作為でもとにかく読み散らかして、その中に引っかかるアンテナを持つようにする。活字によりインプットは時間がかかるため、より目の運動量を高め、情報の処理能力を高めることが、今の情報社会では必須のスキルなのだと思う。

今後は、活字だけではなく、耳によるインプットや、動画での視覚的なインプットなど、それぞれを使い分けながら、脳を鍛えていきたい。このブログのようなアウトプットが、インプットの精度を上げる効果があると、期待をしている。